運動

ストレスで気分が落ち込んだときは?【有酸素運動が効果的!】

ストレスで気分が落ち込んだときって、なんかいい方法ないかなぁ?

そんな人に向けて、ストレスなどで気持ちが落ち込んだら有酸素運動をすることをおすすめします。

なぜなら有酸素運動は薬と同じくらいうつ症状などの気分の落ち込みの改善に効果があることがわかっているからです。

今日はこの点についてまとめていきたいと思います

気持ちの落ち込みに対する有酸素運動の効果

少し気持ちが落ち込んだときにスポーツなどをして気持ちが軽くなった経験はありませんか?

これは科学的にも証明されています。
鍵となるのは1999年にアメリカで発表された論文です。 (Blementhal J. Arch Intern Med 1999)

この研究では、抑うつ症状に対する薬の治療と有酸素運動の効果を調べるために、抑うつ症状を持つ50歳以上の中高年の方を3つのグループに分けて4ヶ月間の治療成績を比較しました。

  • グループ1:薬(抗うつ剤)のみ
  • グループ2:有酸素運動のみ
  • グループ3:薬+有酸素運動

有酸素運動はジョギングまたはウォーキングを週3回、4ヶ月継続しました。
運動はあらかじめ決められた心拍数を維持しながら1回30分、”ややきついかな”くらいの強度で行われました。

少しだけ専門的な用語を使うと、運動強度を心拍予備量の70-85%に設定しています。

4ヶ月後、すべての群で治療効果を認めました。
さらに、3つのグループの治療成績に差はありませんでした。

これは有酸素運動のみでも薬と同じくらいうつ症状の改善に効果があることを示したわけです。

すごくきつい強度の運動でもありませんし、副作用もないので運動で気分の落ち込みを改善できるというのはすごくいいことですよね。

ただし、治療の効果が早く出たのは当然薬の治療でした。
つらい症状を早くコントロールするためには薬も必要であると言われています。

有酸素運動でうつの症状を改善した場合再発しにくい

さらに、上記の研究の6ヶ月後にそれぞれのグループの人がどうなったのか追跡した研究も発表されています。(Babyak M, Blumenthal J. Psychosomatic Medicine 2000)

なんと、運動だけ実施した群の症状の再発率はわずか8%であったと報告されました。
一方、薬のみ使用したグループの再発率は38%, 薬+運動の人たちの再発率は31%でした。

これは運動のみで症状を改善することが一番再発率が低いことを示しています。

この理由について論文の著者は、“薬と運動の組み合わせで再発率が高いのは、運動で改善したという自信が得られないためではないか”と推測しています。

運動以外に気分の落ち込みを改善する方法

気持ちが落ち込んだり、ストレスが溜まったときに効果的な方法は運動だけではありません。
休養も立派な回復方法ですし、薬が必要なケースも多くあります。

一方で、多くの人がやってしまいがちな行動は時として体にダメージを与えてしまうので注意が必要です。

  • やけ酒   → 次の日辛い、内蔵疲労
  • やけ食い → 胃腸に負担大
  • 買い物  → お金なくなる
  • 運動   → デメリットなし

運動最強かよ!って感じがしますが、ストレスなどで気分が落ち込んだときにはぜひ体を動かすという選択肢を選んでみてはいかがでしょうか。

まとめ

有酸素運動が抑うつ症状に対して非常に効果的であることは科学的に示されています。

しかも、薬より効果が持続する可能性が示されています。

気分が落ち込んだときにはぜひ有酸素運動をしてみましょう!

より深く知りたい方は「脳を鍛えるには運動しかない!」を読むことをおすすめします。

有酸素運動は気分の落ち込みだけに限らず脳に好影響を与えることが科学的に証明されています。

脳と運動の関係について神経科学の視点から、ストレス、不安、うつ、ADHD、加齢といったトピックについて科学的なデータをもとに解説されているのでおすすめです。

1.Blumethal J, Babyak M, Moore K. et al. Effect of Exercise Training on Older Patients with Major Depression. Arch Intern Med. 1999;159:2349-2356
2. Babyak M, Blumethal J, Herman S. et al. Exercise Treatment for Major Depression: Maintenance of Therapeutic Benefit at 10 months. Psychosomatic Medicine 2000;62:633-638.